2010/02/11

5年前の発病経過

5年前、はじめてAZOORと診断された時は
「へっ?なにそれ?」という感じだった。
ネットで「AZOOR」「アズール」とかで検索しても全く情報はなかった。
今また再発かも・・・という事になり
久しぶりに検索してみると
数は少ないが何件か引っ掛かってきた。
患者さんで「アズールと診断されました」と書いているブログや
医療関係者が書いているアズールについて
簡単に説明しているページがあるようだ。
ひとしきりその辺のページを見て回り、
やはり新しい治療法は開発されてなさそうだという事がわかった。
見えずらくなっている部分の網膜が薄くなっている事が多く、
現在はそれを検査する機械が開発されているようだと言う事も
何となくわかった。
それ以上は5年前と比べてあまり進んでいないようだ。

5年前のある夏の日、
右目の端っこに小さなシミのようなものを見つけたのが始まりだった。
それがだんだんと視野の中心部分に移って来るように感じた。
何だろう何だろうと思いつつ2~3日の間は様子を見ていたのだが
医者の知り合いに網膜剥離だといけないので
早めに眼医者さんに行って診てもらいなさいと勧められ
とりあえず、近くの眼科に行った。
眼科で眼底検査などいろいろしたけれど
悪いところは見つからなかった。
視野検査をするので2日後にもう一度来て下さいと言われて
2日後もう一度再来院するまでに
シミはもっと真中の方に進んできていた。
もう視野の端っこでちらちらと見えるか見えないかという状態ではなく
視線の中心に置いている物の横に
はっきりと黒っぽいシミが見えていた。
視野検査をするとマリオット盲点が大きく広がっているようだった。
しかし、眼底検査をいくらじっくりと時間をかけてやっても
悪そうなところは見当たらない。
だが、シミが中心視野にかかり始めていて
お医者様は「もうこれ以上時間をかけていたら失明してしまうかもしれない」と
知り合いの大学病院の先生に連絡を取って
救急で診てもらえるように手配してくださった。

そんな大層な病だとは、はっきり言ってその時まで
本人の自覚は全くなかったのだが、
救急で大学病院に受診して
しかしその日は生憎土曜日の午後で
さすがの大学病院でも検査が体制が整わず
通常の眼底検査等はしたのだが
それだけではやはり診断がつかなかったため
結局翌週の月曜の朝一番であらためて受診することになった。

月曜になるまでに
シミはとうとう中心部分を侵食していた。
ただ、真中まで全部見えなくなるのではなく
かろうじて中心部分に針の穴のような見える部分を残してくれていた。
こんな感じ・・・

そして、病院に行ってからは大変だった。
通常の視力検査・視野検査に始まり
わけのわからない様々な検査を
(造影剤を血管に入れたり、
巨大なコンタクトのようなものをつけて強い光を浴びたり、
まっ暗い部屋に入れられたり・・・)
昼過ぎまで4~5時間かけていろいろやって
ようやく、診断結果はAZOORに決まった。
大学病院でも年に数人見つかるか見つからないかの
大変珍しい病気だそうである。
そして、困ったことに、「治療法はまだ無い」らしい。

とにかく見えずらいこと、この上なく
治療方法が無いからと言って
そのまま放っておくわけにもいかない為
「困ったときのステロイド」で
「網膜に何らかの炎症が起きているのだろうから
ステロイドで何とかおさまることを期待しましょう」
という治療方針に決まった。
ステロイドを大量投与するには
本来ならば入院しないといけないそうなのだが
家族の事もあり、そんなに急に入院するわけにもいかず
一日40mgのステロイド剤を自宅で飲んで少し様子を見ることになった。

一週間して再度受診して
あまり経過が良くなかったので
ステロイドを自宅療養で飲める最大の一日60mgに増やし、
副作用を防ぐための胃薬なども併用して飲むことにして
さらに数週間が過ぎた。

シミの位置はあまり変わらなかったが
気がつくと心なしかシミの色が薄らいできた。
薄暗い部屋の中では
シミの向こうにうっすらと物が見えるようになってきた。
そして、1~2ヶ月経つうちに段々とシミが薄くなっていき、
やがては以前のようにちゃんと見えるようになった。
しかしステロイドは一気に飲む量を減らすわけにはいかないそうてで
半年かけで段階的に減らしていき
ようやく年末頃に飲むのを止められた。

ステロイドを飲んでいた間
幸いなことに心配された副作用というのはあまり感じなかった。
強いて言えば若干太ったかもしれないが・・・
これは薬のせいとは限らないだろう。
(単なる中年太り?
それが証拠に薬を止めてもそのまま体重は微増して
体型は崩れていく・・・涙)

普段の視界はすっかりクリアになって
治ったと思ってから約2年後
最初に行った眼科で再度
「何かあった時に比較できるから、定期的に検査しておきましょうね」
と言われて視野検査をした結果
「病気が発症した時よりはずいぶんと小さいけれど
普通の人より盲点が若干大きい」と言われて
「今後も経過観察はしておいた方がいい」というお勧めの言葉に従って
昨年の夏にも検査していた。
それが今回役に立ってしまったのだ!

そして、経過もあの時と同じく
段々とシミが中心に寄ってきているような感じがする。
悪い傾向だ・・・。

0 件のコメント:

コメントを投稿